2012年2月1日号(第654号)

春闘でつなぐひとりひとりの力

2012春闘スタート

自治労本部は1月26日から2日間、東京・日本教育会館で第143回中央委員会を開催。2012春闘方針など7つの議案が可決・承認された。確認された自治労の春闘方針は次の通り。府本部はこの方針に基づき、具体的取り組みを2月9日開催の第157回中央委員会で提案する。

自治労の春闘の基本的考え方
  1. 新たな自律的労使関係制度に対応するため、「要求−交渉−妥結(協約・書面協定)」のサイクルを定着させることが重要となる。「春闘=1年の賃金・労働条件闘争のスタート」であることを再確認し、春闘期に年間を通じた交渉・協議の基本的なルールや取り扱うテーマについて労使で確認する。
  2. 人員確保の取り組みを産別統一闘争として確立し、春闘期からの点検、自治体予算・議会スケジュールを踏まえた要求・交渉に取り組む。その際、自治体現場において基幹的労働者となっている臨時・非常勤等職員の雇用確保と労働条件改善、雇用と年金の接続に対応した再任用制度の拡充など総合的な観点から推し進める。
  3. 公共サービス基本法の理念を活かした公契約条例等の制定の推進をめざす。また、東日本大震災の総括のもと、災害時における公共サービスのあり方を検証する取り組みを、地方連合会や民間労組、NPO、地域住民などとともに推進する。
  4. 非正規労働者や貧困・格差が拡大するなかで、中小・地場労働者や公共サービス労働者総体の賃金・労働条件の底上げが重要であることから、より一層、民間春闘の支援に取り組むとともに、全国一般や公共サービス民間労組の春闘の強化・確立を推進する。
取り組みの進め方

2012春闘は2月10日の連合春闘闘争宣言集会を起点に、全国における春闘の諸行動が開始され、連合京都でも2月3日には春闘闘争開始宣言集会が開催される。民間大手のヤマ場は3月第3週と想定されるが、自治労は3月9日に戦術を配置し、当局回答を迫る。すべての単組は、1. 2012春闘の基本的考え方を踏まえた重点課題と要求モデルをもとに職場討議を行い、要求書を提出する。2. 要求提出ゾーンは2月15〜22日とし、遅くとも2月末には全単組で提出する。現業・公企・公共民間・全国一般の各単組は、協約締結権を行使し、要求・交渉の結果を書面にて締結する。非現業単組も協約締結権回復の前段の取り組みとして妥結結果の書面化を強力に進める。

闘争体制の確立

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批准投票用紙(PDF 1.1MB)

自治労加盟単組間の格差を解消し、全組合員が参加する春闘体制構築のため、産別闘争体制を確立する。批准投票は、年間を通じて一波につき2時間を上限とするストライキを含む闘争指令権を中央闘争委員会に委譲することについて、組合員の承認を求めるもの。2月9〜17日のゾーンのなかで単組ごとに投票期間を設定し、投票をお願いしたい。府本部への報告日は2月20日とする。要求案や行動など具体的な闘争体制については2月9日の中央委員会で提案する。

★スト批准を成功させよう

投票日は2月9日〜17日のゾーンで単組ごとに設定されます。府本部集約日は2月20日。必ず投票しよう。

日頃の悩み、交流で分かち合う

JI−UPが情報交換交流会

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府本部労組法適用組合協議会(JI‐UP京都)は、12月6日、第6回情報交換交流会をウイングス京都にて開催した。石田議長による主催者あいさつの後、第1部の学習会では、まず高橋府本部書記長より賃金確定闘争の情勢や人事院勧告について、国の情勢や京都市の厳しい動向について報告を受けた。続いて、第2部では、「あなたの値段」と題して乾共済府支部事務局長より平均余命と公的保障についての講演を受けた。事前幹事会でまとめた自治労共済に関する質問を紹介するコーナーでは、普段感じている疑問や悩みを解決する良い機会となった。

交流会では、各単組同士、日頃感じている悩みを分かち合ったり近況を報告し合ったりと新しい交流が生まれた。JI‐UP京都は、府準拠・京都市準拠など多様な労働条件があるが、どの単組も社会生活に欠かす事のできない職場であることを再確認し、これからの組合運動を前進させる決意を固め閉会した。

どう考える?「地方分権改革」

2月14日地方財政セミナー開催

府本部は、京都地方自治総合研究所と共催し「2012年度地方財政セミナー」を、2月14日(水)18時30分から京都市中京区のハートピア京都で開催する。

講演は、澤井勝奈良女子大学名誉教授から「具体化した地域主権改革」と、京都市職・下村幸児さんから「京都市政に関する市民アンケート」の報告の2本。今年度の地方財政セミナーは、着実に進む地方分権の動向や、消費税増税について地方自治体はどのように考えるべきかを議論していく。

また、京都市職が取り組んだアンケートの調査結果から、これまで以上に医療福祉の充実が求められている実態が見えてきた。市民サービスの充実のため京都市政がめざす道をアンケート結果を踏まえて考える。多数のご参加をお願いしたい。

余った年賀状などのご寄付をお願いします。

エファジャパン

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エファジャパンで募集している書き損じハガキは、多くのご協力をいただき2011年上半期(4月〜9月)で約16万円(切手交換後)、2010年度は1年間で約130万に達した。この度、2010年度(4月〜3月)に集まった書き損じハガキで、ラオスのタケク少数民族学校の支援を実施した。この学校には、家庭が貧しいため学校への通学が困難になった、特に少数民族の子ども達が現在約400名在籍し、寮生活をしながら勉強している。多くは収入の少ない農家の子ども達だが、両親や片親を亡くし、孤児になったり収入が途絶えたりしてこの学校に移ってくる子ども達もいる。

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公立学校なので基本的な経費は行政が負担するが、食費や生活用品、学用品は不足しがちとなる。

エファジャパンは生徒が生活・勉強する上で必要な身の回りの支援として、ノートや鉛筆、クレヨンなど、当面文房具の心配をせずに勉強できるだけのものを生徒一人ひとりに配った。また、サッカーボールなどのスポーツ用品も学校へ寄贈した。

タケク少数民族学校は貧困故に学習の機会を奪われてしまう子ども達に無料で教育の機会を提供する重要な役割を持っている。今後も学校運営を見守りながら必要な支援を続けていくため、みなさまのご協力をお願いしたい。年賀状の余りや書き損じなどありましたら、引き続きハガキ収集へのご協力をお願いいたします。

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