2016年8月1日・15日号(第739号)

7・26中央行動

具体的回答示さず再交渉へ

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7月26日、日比谷野外大音楽堂で、2016人勧期7・26中央行動が開催された。

石原議長(国公連合)は、主催者挨拶として、「非正規労働者が4割を越し、格差が広がっている中で、大企業や富裕層に焦点を当てているアベノミクスは止めなければならない。働く者を守るため、取組みを強化していこう」と挨拶した。

連帯の挨拶で、連合の新谷副事務局長は、「2016春闘において、月例賃金の3年連続引上げ、非正規労働者時給引上げを勝ち取る等、活動が実を結んできている。底上げ・底支え・格差是正が経済の好循環に繋がることを再認識し、闘いを前進させよう」と力強く激励した。

基調提起を、公務員連絡会の吉澤事務局長が行い、「民間でも賃上げを勝ち取ったが、経済低迷により実質賃金が下がっており、また、配偶者手当の見直しが進められる等、予断を許さない。労働者全てに共通する問題であり、社会的責任においても最後まで闘い抜く必要がある」と述べた。

決意表明は、全水道が「生存権に通ずる水道事業は、公共の福祉に資するものとして、公営による運営を守りぬく」、国公連合は「参院選直後、沖縄で基地建設再開が強行され、再び人権が踏み躙られている。安心できる社会のため、諦めずに闘い続ける」、日高教の「十八歳選挙権により、学校の役割が大きく変化した。教職員と子どもたちを守るため、活動を拡大していく」と、壇上でそれぞれの代表者が闘いのへの想いを掲げた。

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その後、小雨が降る空模様の中で、人事院交渉支援とデモ行進に別れ、「超過勤務を削減しろ!」、「人事院は我々の声を聞け!」と拳を突き上げた。

人事院交渉報告では、@勧告日については昨年と同様となる見込みであること。A民間の賃金動向は小さいながらプラスの傾向だが最終集計がでていない。B扶養手当についても具体案を議論したい。C住居手当は大きな課題で引き続き協議したい。など回答があり、公務員連絡会は「較差を含め具体的な回答がないのは極めて遺憾。改めて局長交渉を設定する」とし、局長も了としたとの報告がされた。

集会の締めくくりに、「最後まで闘う」と全員の団結ガンバローが三唱された。

女性部・七夕交流会

電力の何を選ぶの?

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府本部女性部は7月24日、ホテルセントノーム京都で第27回七夕交流会を開催した。8単組28人が参加。

安岐女性部長のあいさつ後、環境学習会として、「電力自由化〜環境にやさしくてお財布にもやさしい電気の選び方」と題し、一般社団法人市民エネルギー京都の伊東真吾さんを講師に迎えた。

4月から、電力小売全面自由化が始まったものの、多くの家庭では関西電力のままで様子見をしているのが現状。

伊東さんは、電力小売り各社が『どんな電源による電気を売っているか』の構成比較表を示し、「現在は再生可能エネルギー(再エネ)だけでは発電量が限られているため、不足分は既存の原子力や石油などのエネルギーでカバーするシステム(卸電力取引市場)となっている。再エネを重視する新電力会社でも契約数が急増すれば、その電力から調達する割合が多くなるという問題がある。

しかし、多くの人が再エネ重視の企業を選択すれば、再エネ発電量を増やすことになり、比率も変わる」と説明した。

私たちは、将来に向けて電力会社をどう選ぶのかを学ぶことができた。

その後の懇親会では、各単組の活動紹介もあり、参加者同士が交流を深めた。

熊本地震・ボランティア支援

活動報告@避難所支援

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6月12〜19日まで、埋文研のボランティア休暇制度を利用し、自治労ボランティア支援活動(第5G)に参加した。

6月12日雨、熊本駅前ろうきんに集合し、現地の状況と支援体制についての説明があった。京都2名(八幡市職労の山本氏、小檜山)は、社保労連班2名と共に阿蘇ベースキャンプを拠点として支援する益城町益城V班に配属された。

益城V班の任務は、自治労4人が上益城郡益城町田原に設定された「エミナース熊本避難所」の運営に関する業務全般を24時間体制(各日2名で2交代)で行うことである。

13日の任務初日は社保Aの活動日となり、我々京都Bは非番となった。日中は、被害の大きかった南阿蘇村に足を運んだが、鉄道は運休しており、阿蘇大橋は崩落し道路も通行止めの箇所が多く、周辺の家屋被害は甚大であった。報道画像を見るよりも現実の光景は痛ましく、言葉が出ない。

翌日朝食後、手配された車に益城U班(福岡2名:益城町保健福祉センター避難所)と同乗し、約1時間で「エミナース熊本避難所」に到着した。避難所本部で、打ち合わせの後に外のテントにて、朝食等の手渡し作業に参加した。

主な業務は、@搬入した食品を管理し、車中泊(約50人)・テント泊(約20人)の方々やライフラインが復旧していないため炊事ができない周辺住民(約300人)への食事(朝・昼・夕)の手渡し。A支援物資の搬入および管理、配布。B益城町役場職員およびボランティアからの要請事項の手伝い。C避難所内の夜間宿直。などであった。

「エミナース熊本避難所」には約80人が入所されており、高齢者・要介助者・幼児のいる家族が対象とされる福祉避難所という位置付けであったためか、室内は静かで落ち着いた様子であった。

この方々の食事は避難所内施設で調理提供されていた。お話を伺うと家屋はほとんど全壊で、当面は仮設住宅に入居する意向をもっておられた。我々が担当した避難所外のテントでの食事手渡しは、日中は38度を超えたり、豪雨が吹き込んだりして、とても厳しい環境であったが、その中で被災者の皆さんに接し、お話を聞くことができた。

今回の支援活動では、被災された方々の支援・救護活動に懸命の努力を続けている熊本の自治労の仲間、そして自治体で働く職員のみなさんへの支援を行った。現地では余震が続き、さらに豪雨にも見舞われ、不安が絶えない毎日が続いている。

1日も早い復旧・復興が実現できるように今後も支援を継続することが必要だ。

活動報告Aガレキ集関所支援

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4月14、16日に発生した震度7の地震で熊本県益城町などは大きな被害がでた。

私と同じ単組の三木さんの2名は、6月19日〜26日の7泊8日の間、自治労ボランティア支援第6グループに参加、益城町のガレキ集積所の搬入物受け入れ作業に従事してきた。

益城町は2回の震度7を観測し、地震発生から2カ月を過ぎた現在でも多くの家屋が放置されたままとなっていた。(写真@)

また、道路も至る所で段差があり交通に支障があった。(写真A)

私たちの任務は、益城町の旧中央小学校に設置されたガレキ集積所の受け入れ、啓発指導。この集積所には町が指定する「大型プラスチック」「家電4品目」「スレート・壁材」など13品目のリサイクル物が住民らの手によって持ち込まれる。私たちはその中の「大型プラスチック」を町職員の指示を受けて担当した。(写真B)

大型プラスチックは、多種多様であり、不適物を持ち込んだ住民の方に引き取れない旨の説明をし、理解を求める場面では言葉使いなどに神経を使った。また、一緒に集積所で従事した町の担当職員、警備員、重機運転手らの笑顔、住民の方の「雨のなか、お疲れ様」「京都から来たの。遠い所からわざわざありがとう」とかけて頂いたねぎらいの言葉が逆に私たちの励みになった。

ガレキの受け入れを実施している益城町の担当者の話しでは、当初は混載で山積みしていたところ、分別排出作業が追い付かず相当混乱したそうだ。そこで現在のリサイクル13品目を徹底することに変更した結果、排出作業も円滑に進み集積所運営も安定したと聞き、万が一、私が勤める管内で同様な事象が発生した時のガレキ処理対策の参考になると感じた。

ボランティアに従事した一週間は大雨にも見舞われた。結局、大雨警報は一週間を通して解除されることは無く、スマホの緊急速報が連日鳴り響くかつてない経験も味わった。私たちの活動は微力であったと思うが、その中でも懸命に業務にあたる地元の皆さんの力に少しでも成りたいと活動してきた。

被災地の方々が一日も早く普段の生活を取り戻せることを願ってやまない。

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