2007年12月15日号(第565号)

男女平等職場をつくろう

「男女がともに担う府本部委員会」が学習会

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府本部(男女がともに担う府本部委員会)は12月3日、「公務・公共職場の男女平等の実現」学習会をメルパルク京都で開いた。講師は、伊田広行さん(日本女性学会幹事・立命館大学等非常勤講師)。会場には、9単組から28人が参加した。

講演はまず、職場を分析する基本視点から出発。生活給・年功賃金制度には、旧制度のままのジェンダー秩序による要素が色濃く残り、女性が「男性なみ」に働けない要因となっている。さらに、公務・公共職場は、非正規雇用差別が存在する点で、男女共同参画は達成途上であると指摘。では何をすべきかが、大きく3点から提案された。

  1. 育休関連や短時間勤務などの強化では、広島県三次町の「お父さんお母さん休暇」などを例として説明された。
  2. 非正規職員・民営化の問題では、公務員賃金体系全体の歪みを正すことが必要だと提案。「公共部門とは、税金とは」などの視点で対案を提起し、さらに非正規職員への正職員の意識改革で、職場の格差の見直し、男女平等実現を始めることの大切さが説かれた。
  3. 労働組合の取り組みに向けて提言。新自由主義にもとづき、この間進められてきた単純民営化・規制緩和は「ジェンダー平等にまったく逆行するもの」であり、労働組合は「雇用の規制緩和」へ本気の闘いを進めるべきだと主張。

労働契約法・パート労働法など労働法制の取り組みに期待し、講演を終えた。

府本部初の「デジカメ講座」

機関紙づくりに活かせ! 理論と実技で体得

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府本部は12月6日、「機関紙づくりセミナー・デジカメ講座」を府本部会議室で開いた。講師は、写真家の宇都宮和夫さんを招いた。8人の参加者は、実技を交えた講義で、デジカメ写真撮影術の基本を習得した。

講義は、まず、知っておくべきカメラの仕組みとして、シャッター速度と絞りとの関係などの基礎を解説。さらに機関紙における写真の役割は「読者を記事に誘い込む、重要な立場」であることを学習した。

実技では、カメラの構え方にはじまり、顔写真の撮影、動くものの撮影、などの実体験で進められた。顔の撮影では、@3方向から撮ることが基本、さらにA顔が向いた方向に余白を多めに取る、などのアドバイスが。さらに、撮影時の構え方では、スタンスを前後にとることを、実際のボディ・アクションで体得。わずかな改善で、しっかりした写真の撮影が可能になることを知り、「なるほど」の連続。作品の講評も受け、参加者はナイス・ショットへの意欲を高めていた。

もんじゅを廃炉へ…運転再開反対集会へ府本部から参加

雨の中、福井県庁へむけてデモ

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府本部は、12月8日に福井市で開かれた「07年もんじゅを廃炉に!全国集会」に京都平和フォーラムを通じて参加し、高速増殖炉「もんじゅ」の運転の再開に反対する行動を行なった。参加者は7単組から15人。

「もんじゅ」運転再開は来年に予定されているが、

  1. 現在の原発より格段に危険であること。
  2. 核兵器の製造につながること。
  3. 多額の税金の投入、などの問題点が指摘され、地域住民の生命と暮らしを危機にさらす事態となる。

今回の全国集会には、労組組合員、地域住民代表や活動家ら1,500人が集まり、学習とアピール、さらに福井県庁にむけてのデモ行進を展開した。また、前日には県知事へ「運転再開を認めないように」との申入れが行なわれた。集会では、実行委員会かの基調提案や、研究者からの講演に続き、活動家や原発現地住民の報告が行なわれた。今年7月の中越沖地震で被害を受けた柏崎刈羽原発現地から、発電所の破壊状態の詳細が報告され、参加者は「原発は廃炉しかない」との思いを新たに。雨の中のデモでは「もんじゅ運転再開反対」などのシュプレヒコールを力一杯響かせた。

顔の見える交流を展開

JI-UP京都が、2度目の「情報交換・交流会」

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JI―UP京都は12月3日、第2回情報交換・交流会をハートピア京都で開き、賃金確定期にあわせて学習と、各単組間の情報交換を行なった。参加は、7単組から21人だった。

会議は午後6時開会。確定情報の学習には、府本部から谷口富士夫書記長を招き、「実質9年ぶりのプラス勧告」となった今年の人勧の内容や、京都府内の自治体の確定闘争の状況を聞いた。また、中央段階で進められている、労働契約法案や最低賃金改正法案など、連合と民主党が進めている労働法制の制定のたたかいについて、その意義と情勢の説明を受けた。

恒例となった、各単組からの活動報告では、単組代表がそれぞれ登壇し「顔の見える交流」を実施した。文化財・博物館の仲間の全国集会の報告(埋文研労組)や、確定闘争の進捗報告(京都国保労組)など、それぞれの課題を皆なで聞き、共有しあった。また、単組活動への府本部へのサポート強化を求める声なども出され、今後いっそうの連携と運動強化を参加者同士誓い合い閉会した。

2008年度へ「スタート」

専門部・評議会が08年度総会を開く

町村評

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府本部町村評議会は11月30日に第15回総会をホテルセントノーム京都で開催し、5単組19人(うち女性2人)が出席した。

岡本議長はあいさつで「団塊の世代の退職や市町村合併による組織構造の変化が生じ、労働組合の組織率が減少している中でも賃金・労働条件を維持・確保するとともに、顔が見える町村職運動の特性を活かし、組織を強化することが求められている」と訴え。来賓の府本部谷口書記長から「合併による構成単組の減少の中でも町村職から労働運動を引っ張ってほしい」との激励を受けた。議事では、経過報告、活動方針、役員選出を出席者全員で可決・承認した。活動方針では、組織拡大と賃金セミナーの開催などを提起した。

役員体制では、矢野里志議長(宇治田原町職)、北川正博副議長(笠置町職)、木田昭弘事務局長(井手町職)、中務一弘幹事(久御山町職)を選出。今年度の奮闘を誓い合い閉会した。

公企評

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府本部公営企業評議会は12月6日に第29回総会を京都商工会議所会議室で開催、08年度運動方針を決定した。6単組13人が出席した。

まず、日下議長があいさつの中で「偽装問題が象徴する社会不安の中、安心安全な公共サービスをいかに守るか、格差社会を是正するためどのような運動が必要か」と問いかけ。「地公3単産」組織統合の取り組みに対して協力を訴えた。

06年度運動方針として、安全・安定よりも効率化を追求する民営化や「市場化テスト法」の導入により、公的役割や社会的責任を軽視する風潮や価格競争、政府の提唱する委託化には慎重に対応する。より質の高い公共サービスを提供するため住民に信頼される公営企業を目指すとの方針を決定した。また、役員改選では、議長・奥山真悠さん(宇治田原町職)、副議長・小川清司さん(木津川市職)、事務局長・杉本昭仁さん(福知山公企労)をはじめとする新執行部を選出した。

社福評

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府本部社福評は12月5日、08年度定期総会を府本部会議室で開き、07年度経過報告を承認、来たる08年度の運動方針と役員体制を可決。新年度の活動をスタートした。冒頭あいさつで三輪議長は「福祉を支えるのは人だ。労働条件の改善なしでは福祉は潰れていく。条件改善にむけ奮闘を」と訴えた。

運動方針では、誰もが安心して生活できる社会、将来に希望が持てる社会にするため、市場原理ではなく公的責任を明確にした社会保障・社会福祉制度の確立、社会福祉労働者の地位の向上を引き続き求めることを確認し、原案を可決した。

新役員体制について、副議長に中島武史さん(木津川市職)・河村光哲さん(京田辺市職)、事務局次長に三輪祖史さん(自治労京都府職)をはじめとする新執行部を選出。退任役員あいさつでは「社福評にかかわり、視野が広がった」などの声が相次ぎ、参加者全員で引き続きの奮闘を誓い閉会した。

青年部

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府本部青年部は12月1日、第41回定期総会をビル葆光「自愛」にて開催した。8単組25人の代議員が出席。来賓の谷口富士夫府本部書記長の激励あいさつ、青年部長のあいさつの後、本年度活動経過報告、新年度運動方針及び役員体制が可決、承認された。

活動経過報告では、学習会や新入組合員歓迎集会など従来の取り組みの他、初めての取り組みとして行ったスポーツ大会に、多くの参加者が集まり、成功したことなどが報告された。

新年度活動方針では、反戦平和、府北部と府南部の連携強化、組織体制の強化などの課題に、従来の手法にとらわれない新しい取り組みを進めていくことが確認された。

また、新部長には小早川厚拓さん(国保労組)が選出された。新しくスタートする08年度執行部は、単組と府本部、また単組同士の橋渡し役となり、すべての青年労働者が参加しやすい青年部を作り上げていくことを決意している。

ご冥福をお祈りします

府本部・若林清太郎顧問が逝去、80歳

府本部顧問の若林清太郎さんが12月9日、ご逝去されました。享年は80歳。心からご冥福をお祈りします。若林さんは京都市職労(現・自治労京都市職)出身。自治労中央本部書記長、副中央執行委員長などを歴任されました。1990年の府本部再建にご尽力いただき、京都自治総研理事長、府本部顧問としてご活躍いただきました。

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