2011年12月1・15日合併号(第651号)

もんじゅを廃炉へ

福島の悲劇繰り返すな 全国集会に府本部から多数参加

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12月3日、1995年12月8日のナトリウム漏れ事故以降、運転を停止している日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」の即時廃炉を求める「2011もんじゅを廃炉へ!全国集会」が敦賀市の白木海岸などで行われた。広島や福島など全国から約1300人が集まり、府本部からは全国一般セレマ労組など36人が参加した。

午前中に白木海岸でおこなわれた屋外集会では、原水禁の藤本事務局長らが「経済活動優先で命が粗末に扱われてきた。廃炉を実現し、命に寄り添う世の中にしてほしい」と訴えた。集会後には、もんじゅの正面ゲートまで「福島の悲劇を繰り返すな」などと声を上げてデモ行進し、日本原子力研究開発機構の担当者に「即刻、もんじゅの廃炉を決断することを強く要請する」などとする抗議文を手渡した。参加者は「福島の事故があり黙っていられなくなった。何もしていないもんじゅに投じられている多大な費用を被災地に回してほしい」と話した。

その後、同市内で講演会が開催され、会場は、通路まで参加者が埋め尽くす状態で、熱気があふれていた。講演では国の原子力政策に批判的な立場をとってきた佐藤前福島県知事が「原発でいい思いができるのは一世代だけ。使用済み核燃料などは後世に残すことになる。今回の事故で福島は美しい山、川、海が汚染された。敦賀市には観光資源がたくさんあり、もんじゅがなくても生き残れる」と述べ、核燃料サイクル事業を含めた原子力事業からの撤退を訴えた。

福島原発事故は、放出された大量の放射能による環境や人への影響が心配されており、また地域経済は、莫大な損害に達すると考えられる。事故は、これまで進めてきた大量生産・大量消費といった社会システムを持続可能なものへと根本的に改めていくべきことを私たちに示した。今こそ、もんじゅを取り巻く周辺自治体の結集を進め、政府には高速増殖炉開発から撤退することを強く求めよう。

2011確定闘争

府の主体性ある助言求める

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府本部は11月21日、京都府自治振興課と「2011自治体賃金確定に関する要求書」について交渉を実施した。国と地方の関係が大きく変化する「過渡期」の中、2011人勧の取扱いについて、月例給・現給保障などの勧告内容や、国公7.8%カットの地公への影響なども含めて京都府の見解をただした。さらに、府の主体性を持った助言を求め、「各自治体の主体性の中での決定が基本」との見解を引き出した。

府自治振興課と交渉

当日10時から府庁旧館で実施した交渉には、府本部から橋元委員長他8人が出席。自治振興課からは山口課長他3人が出席した。冒頭、課長から災害復興支援への各自治体の尽力に感謝を表明した後、要求に対して具体的に回答があった。

まず賃金改定については、これまでの国準拠の流れから、今年も国準拠が無難としつつも、各自治体の状況があり、府としては人勧準拠の指導はしていないこと、各自治体の主体性の中で改定内容を決定されることが基本、と回答。現給保障についても、自治体ごと人数や率が違うなどの状況がある中で、個々が総合的に判断することが基本であるとの見解を示した。さらに全国知事会会長として山田知事が、国公の賃金カットが地公に持ち込まれることに反対する意志を表明したことを報告した。

これに対し府本部は、府の助言について、各自治体当局の受け取り方が様々であることを指摘。さらに適切な助言をするよう求めた。また、要求書の各項目に対して、広域行政については、構成自治体間での格差が職員に影響を及ぼさぬように条例決定で対応するよう助言していることなどを回答。臨時・非常勤職員の労働条件の改善については、超勤手当や一時金の支払など国の指針を伝えていることを報告した。

府本部からは人事評価制度について、公務の職場になじみにくい実情を、チームワークで進行する現場の実態をもとに説明。慎重な取り扱いを求めた。また、続発する災害派遣について、派遣中はもちろん、帰還後のアフター・フォローの充実を強く求めた。

府「もんじゅ」について回答

一方、現評と連名で提出した「放射性物質に汚染されている廃棄物の処理にかかる要請及び高速増殖炉『もんじゅ』の即時停止・撤退を求める要請書」について回答があった。前日の政府・政策仕分けで「もんじゅ」が抜本見直しとなったことを引用しながら、京都府の取り組みを説明。モニタリングの強化など府民の安全に万全の対策を実行しているとした。海沿い立地の原発の安全確保について関電などに申入れしていることを報告した。

組織の強化・拡大めざし各専門部・評議会で方針

今こそ現場から人員要求の声を

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公企評第33回総会

府本部公営企業評議会は、11月11日、第33回総会を府本部会議室で開催し、6単組から17名が出席した。

はじめに主催者を代表して小川議長から「東日本大震災の給水支援で職場に余力がないことが明らかになった。今こそ現場から人員要求の声を」とあいさつがあった。

11年度活動報告、決算報告が採択された後、12年度活動方針として、「より質の高い公共サービスを提供し、住民に信頼される公営企業をめざす」との内容を確認した。

また役員改選では、議長・穐田勝彦さん(福知山公企労)、副議長・小川清司さん(木津川市職)、事務局長・日下繁典さん(八幡市職労)、事務局次長・吉村尚己さん(亀岡市水労)をはじめとする執行部を選出し、団結ガンバローで閉会した。

総会に続いて、本部公企評から山本局長を講師に招き「危機管理指針学習会」を開催した。東日本大震災における非常時の初動体制の実態と、各職場で作成している勤務時間内を想定とした危機管理体制との差について考えさせられた。

女性組合員が参加できる活動を

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女性部第49回定期大会

府本部女性部は11月17日、キャンパスプラザ京都で第49回定期大会を開催。6単組より20名の代議員が出席し、2012年の運動方針と役員体制を確認した。

はじめに、主催者を代表して田中部長より「東日本大震災における支援活動など取り組みに忙しい中、各単組から女性部活動に対して参加・協力いただいたことに感謝する。次期体制の女性部長の選出について、単組代表者会議で議論を重ねた結果、輪番制となった。役員の成り手が少ない中、次年度以降の体制について更なる議論をお願いしたい」とあいさつがあった。経過報告の後、6単組より活動報告を受け、スライドで1年間の活動を紹介した。

運動方針では、組織強化、学習会や交流会、反戦・平和行動などに積極的に取り組むことを提起し、全議案が全員の拍手で承認された。

新部長には、自治労京都市職の河部千秋さんを選任。今年度は6名の常任委員を選出し、各常任委員は新年度の活動を担う決意を表明した。

青年部活動を仲間づくりの場に

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青年部第45回定期大会

府本部青年部は、12月3日、第45回定期大会をビル葆光で開催。10単組から33人の代議員を含む含め45人が出席した。

主催者代表として、井上青年部長があいさつを述べた後、橋元府本部委員長と佐々木本部青年部長が来賓としてあいさつ。宮城県本部出身の佐々木青年部長からは、復興支援に対するお礼の後、「青年部を取り巻く労働環境は大変厳しいが、仲間と討論し連帯を深めることが大切」と激励のあいさつを受けた。
執行部による活動経過報告のあと、新年度活動方針、新常任委員の提案があり賛成多数で可決された。新部長に選出された横田雄大さん(井手町職)は、「大震災では多くの仲間が被災地に向かい人の繋がりを感じることができた。復興支援での繋がりのように、不安や心配を相談できる仲間作りの場にしていきたい」とあいさつ。新しくスタートする執行部は、すべての青年労働者が参加しやすい青年部を作り上げていくことを決意した。

現場力を活かし新たな試みを

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現評第48回定期大会

府本部現評は、12月3日ルビノ京都堀川で10単組、58人の代議員、役職員の参加を得て、第48回定期大会を開催した。

冒頭、主催者を代表して中村議長は「団結を強めることで新たな試みができる。未来に向かって厳しい現状を乗り越えて欲しい。2月の市長選は現業の想いを託せる人物の推薦と勝利をめざそう」とあいさつ。続いて、来賓の橋元府本部執行委員長、京都府自治体議員連合の各議員から「現業の結束力に期待する」などのあいさつを受けた。

議事に入り、執行部から「2011年度活動経過報告」、「2012年度活動方針(案)」、「2012年度現評役員体制(案)」など5議案が一括提案され、会場からの質疑討論を経て、全議案が満場の拍手で承認された。

次に、住民の命を守り、安心・安全で、健康かつ文化的な生活を営むことの出来る社会を構築をめざす大会宣言や、大会スローガンの採択を行った。

新議長に就任した川戸議長は「中村前議長のあとを受けて戸惑う事も多い。未熟な新体制を仲間の皆さんで支えて欲しい」と決意を述べ、最後に樫葉副議長の発声による団結ガンバローで、新体制の活動がスタートを切った。

「顔が見える」運動の特性を活かそう

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町村評第19回定期総会

府本部町村職評議会は、12月9日に京田辺市CIKビルで第19回定期総会を開いた。町村4単組から19人の代議員が出席し、2011年度の経過報告並びに2012年度の活動方針について承認・可決された。

中地議長は主催者あいさつの中で「財政難を口実とした町村の仲間への賃金抑制攻撃は今後も続くだろう。賃金、労働条件を維持・改善し、働きやすい職場を作るとともに、『お互いの顔が見える』町村職運動の特性を生かし、各単組の組織強化と、未加盟・未組織町村の組織拡大に積極的に取り組むことが求められている」と訴えた。続いて、来賓の乾府本部副委員長から激励のあいさつを受けた。

活動方針では、「賃金改善」「組織拡大」「男女がともに担う自治労計画の推進」と「府本部町村評賃金セミナーの開催」などを提起し、出席者全員の拍手で承認された。

役員改選では、新議長に高田頼行さん(井手町職)、副議長に和田敬司さん(久御山町職)、事務局長に市川博己さん(宇治田原町職)、幹事に糸井岳志さん(笠置町職)を選出。今年度の奮闘を誓い閉会した。

府本部書記局 年末・年始閉局等のお知らせ

府本部の年末年始の開局状況についてお知らせします(共済府支部とも)。

 年末…12月28日(水)17:30まで
 年始… 1月 4日(水)8:45から

【書記局閉局】
12月29日(木)〜1月3日(火)

※なお閉局期間中の共済・自動車事故受付については
「夜間休日事故受付電話番号〜フリーダイヤル0120−810−625」へお願いします。

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